イヌとネコの歯周病菌は?
イヌ、ネコの口内の上位50種類の細菌の中で歯周病菌は17-19種類、口内全体の菌に占める菌数の割合は、約40%を占めます。そして菌により、それぞれに役割があります。 初期・軽度の歯周病菌群は歯にくっついて歯垢(プラーク)を作ります。歯垢は、沢山の菌が密集しており、この歯垢の中で、空気の嫌いな歯周病菌が繁殖して行きます。そして徐々に歯周病の進行に合わせて、中度状態の歯周病で多く見られる菌群が繁殖し、そしてより歯周病が進行して重度になると、重度歯周病菌という毒性が強く、組織を破壊し、免疫から自分を守る機能を持つ、やっかいな重度歯周病菌が増えてきます。 この重度歯周病菌は、毒素を出し、強い口臭の原因にもなるほか、骨や歯肉を破壊しますので、深刻な症状に発展します。 さらに一部の菌は血液をエネルギーとして、血管にも侵入して全身に広がるものもあり、特に注意が必要です。
このように、多数の歯周病関連の菌が、初期の段階から中度、重度の段階まで、入れ替わりながら増殖してゆきます。 またこれらの菌は、口臭の原因となるメチルメルカプタンを出す菌を含みます。 特にトレポネーマ デンティコラ菌は、歯周病の進行にも、また口臭の強さにも強く関連している要注意歯周病菌です。
これらの菌は、多くが人間とも共通です。 特に悪質な重度歯周病菌は、イヌ・ネコと人間も共通します。 また、人間と共通する歯周病菌以外に、イヌやネコはそれぞれに特徴的に多い細菌群があります。
イヌ・ネコたちの歯周病の状態を把握する為には、これらの多数の細菌の状態を一斉に分析する事が必用です。 まだ歯周病が初期段階でも、中度歯周病菌が増殖していれば、歯周病は中度に進行して行きます。 重度歯周病菌が多い状態では、治療も難しくなります。 より早く獣医師の治療が必要かもしれません。
anicareでは、イヌ・ネコの口内細菌で歯周病の原因であり、進行に関与する歯周病菌17-19種類(イヌ・ネコ別)、口臭の強さと係わる菌8種類、人との共通感染症の代表的な菌8種類すべてを一度に分析して、口内にいる菌の構成割合を明らかにします。